ビジネスにも使える、脳科学ばあちゃんの子育てベストプラクティス

脳科学ばあちゃん夫妻の著書育脳家族から、幼児教育のポイントについて学んだ点をまとめておきます。 この本では3歳がピークとされるシナプス過剰形成期をメインに、脳を効率よく育てるためのメソッドが紹介されています。

育脳家族 - 久保田 競 (著) 育脳家族 - 久保田 競 (著)

頭の良い子の定義

まず押さえておきたいポイントは頭の良い子の定義です。 誰しも親なら子供を頭の良い子に育てたいと思うものですが、著者の言う頭の良い子は次のような子供です。

「頭がよい」とは、前頭前野がよく働いて問題解決ができること

他の子より勉強ができるとかそういった類のものではないところがポイントです。 学校で判断される頭の良し悪しとは違い、事実を組み合わせて論理的に解決する能力といったところでしょうか。 GRIT で紹介されていた、やり抜く力に近い感じがしますね。

問題解決能力には前頭前野

本書で繰り返し述べられているのは、おもにシナプス形成期に脳に刺激を与え続ける事により前頭前野の動きを活発にさせる事で 意識の領域の能力を強化していこうと言う事です。 これができれば状況判断能力やその速度も向上させることができます。 なので、習慣と関連のある無意識の領域よりは、意識の領域に焦点が当てられていると考えられます。

脳の天敵、ストレスへの対処

脳にとってもっとも悪いことはストレスです。 ストレスの影響でよく言われているのは自律神経失調による肉体的なダメージです。 逆に、精神的なダメージとしては前頭前野の活動低下による記憶力の低下や、脳内物質の代謝低下によるうつなどがあげられます。 脳はストレスを感知するとこれに適応しようとして脳を萎縮させて、結果的に前頭前野の能力は衰えてしまいます。 ストレスに対抗するにはマインドフルネスを習得することをオススメします。 本書では運動が勧められていますが、これは脳を鍛えるには運動しかないの著書と見解が一致しているように思います。

論理的思考能力を司る前頭前野を効率的に鍛えるは、シナプス過剰形成期にさまざまな人とのコミュニケーションの場や、自分で考える環境をあたえてあげることが重要です。 学校では習えないことを家庭内や課外活動で積極的に実施していきたいですね。 また、前頭前野が鍛えられたら今度は無意識の領域を鍛えて、人生の成功のための習慣を身につけるすべを体得していくとよいでしょう。

育脳家族 - 久保田 競 (著) 育脳家族 - 久保田 競 (著)