目次
「気づいたら無駄な事を何時間もやっていた!」なんて経験ないですか?
それはあなたの行動があなたの無意識によって支配されてしまったからのようです。
習慣は変えられる?
マクスウェル・マルツの著書、潜在意識が答えを知っている! によれば、私たちの日常的な行動(≒習慣)は潜在意識に記憶された知識や信念やイメージに対する「反応」にすぎないとのこと。 物事の事実に対してではなく、それに抱くイメージに従って感じたり行動したりしているのです。
この「反応」は意識的ではなく無意識的(反射的)に実行されます。 つまり 潜在意識に記憶された知識や信念やイメージ を書き換えれば、私たちの習慣は変えることができるというわけです。
ではどうやってそれらを書き換えれば良いのか?
これは3つのステップで実現することが可能です。
- 事実と反応の分離
- 解釈の書き換え
- 反応に対する自分の行動を見つめ直し、事実に対する解釈を変える
- 正のイメージの反復再生
- 変更した解釈をベースとした良質のイメージを頭のなかで繰り返し再生させる ()
では実際に順を追ってそれらのステップを解説していきましょう。
とそのまえに
大前提として、意識(顕在意識)と潜在意識に対して簡単にお互いの役割を解説しておきます。
意識とは私達が普段物事を考えたりする領域のことです。論理的な思考はここで行われます。
一方、潜在意識はそれ以外の意識的ではない反応のこと全てを指します。
無意識に近いのでとりあえず同じものと考えたほうが全体像を捉えやすいかと思います。
例えばアツいものを触れようとした時、触れられるように意識が指示をしますが、その後の触れたものに対する反応は潜在意識や無意識によるものです。 きっととっさに手を離したり、アチッ!と叫んだりすることでしょう。 その後、これに触るのはやめようと考えたりする思考は意識によるものです。
潜在意識は私たちの意図しないことろで私たちの行動を決定します。 これらはまるで潜在意識にインプットされたプログラムが自動実行されたかのように振舞います。 潜在意識の行動パターンは、過去にインプットされたイメージにより確定されます。
つまりこれらの行動パターンがわたしたちが普段、習慣と呼んでいるものになります。
事実と反応の分離
さて、話をもとに戻して習慣を変える第1ステップを解説します。 過去の出来事に対する解釈を変えることができればゴールは近いです。 私達の行動は過去の出来事に対するイメージに従ってプログラムされているようですが、このイメージを書き換えるには過去の出来事、つまりは思い出に対して どこまでが事実でどこからが反応であったかを見極める必要があります。
例えばあなたが数字が嫌いだとしましょう。 あなたが数字が苦手と反応するためには、必ず過去の事実とそれに対する反応・イメージが存在しているはずです。 学校のテストで悪い点をとって叱られた記憶があるとすれば、その叱られたイメージが負のイメージとなり苦手意識を生成していたのかもしれません。 ここでは数学のテストの点数が悪かったこと、叱られたということが事実であり、それに対してあなたが苦手・嫌いと判断したことが反応に区分できます。
解釈の書き換え
ではなぜ苦手・嫌いと判断してしまったのでしょうか? 多くのテスト勉強の時間を費やしたにもかかわらず、良い点数が取れなかったりなんども繰り返し悪い点数を取れなかったことにより 数学が苦手だと判断したのかもしれません。あるいはこのテストの結果に対する周りの人のフィードバックにより苦手だと再認識させられたのかもしれません。 しかし、これらは自分自身で苦手意識を植えつけたことに他なりません。 たとえばその前のテストで満点を取っているという前提条件(まぐれだとしても)があったとしたらあなたは同じ反応をしていたでしょうか? もしこの前提条件があったとしたら、今回のテストはいつもより調子が悪かったと判断するのではないでしょうか。
つまり、物事に対する苦手意識やその逆は自分自身の反応により生成されているということです。 だからこういった過去の事実に対する解釈を違った観点で行えば、私たちの潜在意識は書き換えが可能になるのです。
正のイメージの反復再生
潜在意識は実際に起こった出来事と、頭の中だけでイメージしたことを区別することはできません。 それゆえ、繰り返し理想のイメージを脳内で再生することで、潜在意識は成功への道筋を具体的に認識できるようになります。 これはプロのスポーツ選手のイメージトレーニングそのものです。 わたしたちも彼らのように日常的な行為に対して理想のイメージトレーニングを繰り返し行うことで、潜在意識が自動的にそれらをベースに行動してくれるようになります。
習慣は変えられる!
こうして習慣は書き換えられるわけです。 あなたは私はこんな人間だと決めつけていませんか?
もしそうだとしたらその思い込みは、全くの間違いです。 人間の習慣が書き換えられることは科学的に証明されています。
悪習慣に悩まされている人はもういちど自分を見つめ直すことで習慣を改善し、まったく新しい人生を手に入れましょう!
この本の特徴、得られるもの、所感
- 著者の提唱するサイコ=サイバネティクスをベースに語られている
- 潜在意識の自動操縦システムの特性や特徴について詳しく説明している
- 潜在意識を扱うためのベストプラクティスやアンチパターンの紹介
- イメージトレーニングの具体的な方法とそれをやる理由
- 困難に打ち勝つ方法、マインド
- 脳の特性、特に潜在意識は現実とイメージを区別できないということ
- 自分と向き合う方法
- 各チャプターは順序立てられていないが、かなりの知識が詰め込まれている